<< 2010年1月 >>
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
過去の記事 

[ スマートフォンサイトはこちら ]
縄遊戯 雪村流縛り方講座 永久保存版

雪村春樹オフィシャルブログ&最新情報

雪村流・縛りの極意 2010年01月23日(土) 13:50 雪村春樹ブログ / bondage
いま、英語圏の縛りマニアさんたちのあいだで「なぜ雪村春樹の縄がゆるく、ルーズなのか」という論議が飛びかっているらしい。本当のところはどうなんですか、とフランス人の弟子が質問してきた。
俺の縄は、ひょっとしたら逃げることができるかもしれないワと縛られる女のほうも、期待できる「隙」「あそび」があって、それがゆるい印象をあたえたりルーズに見えたりするのかもしれない。と、マジメに答えるのはあとまわしにして…。

正直うれしかった。マニア同士でそうゆう会話があるという事実もさることながら、雪村流縛りのそんなところまで気づいてるのかと。やっとわかってくれたかと。しかも日本人じゃないのに(ちょっと語弊がありますが)やはり縄が好きなひとにはわかってもらえるんやなぁと。
これまでいろいろなところで書いていたり話していたりするが、いちばん「グッとくる」のは最初の最初。後ろ手に手首をかさねて縄をかけたところの女の表情リアクションである。今から縛っておまえをどうしてやろうか。あぁ羞ずかしくてたまらないワ。縄尻のひき加減で、こちらの思いと女の思い、おたがいのきもちが糸電話や綱引きのごとく伝わる。最初の後ろ手はだいたい腰の位置。この、腰のちかくの縄を女のからだに沿って首のほうへ引きあげると高手後手になり、緊張感や拘束感の増す「きまった(身動きとれない)」縛りのポーズになる。縛ってかさねた後手の腰からせなか、首までのあいだがあそびの幅、たった一本の後手縄だけでも手首の引きあんばいだけでいろいろやりとりができる。羞ずかしがる女が抵抗したり感じたりしてここで動くと、多少、二の腕の縄がずれたりするのは、縛った手首が腰から背中まで移動するからだ。

「捕縛」「緊縛」は観念させるが、雪村流の縄は女を観念させない。ゆるいようできつい、ほどけそうでほどけない。ひょっとして逃げられるかも?そのときのきもちのやりとりを楽しむ縄である。女としては肌に喰いこむひと縄ひと縄に愛撫され、まさぐられる感覚だ。おたがいが一本の縄に集中している。こうなると実際、足を開脚するとき、縛った足を手でひらこうとしてもひらかないことがあるが縛った縄のどこかを引くとスッとひらくことがある。これは縄が女に同化しているからで、そのとき縄がずれていようが「縛り美」としては美しい、こちらのきもちと縄と女がひとつになった瞬間である。

プライベートなら縄一本で朝まで遊ぶ。襦袢のひもでちょっと縛ってちょねちょね…。ほどけたらまた縛ったらええし。縛らんでもええ。ほどけちゃったと言うてくる女もいるし。縛ってほしいと言えずにもぞもぞしているだけの女もいる。こんな時間が濃くてきもちいいわけで、縛り好きなひとパートナーとプレイを楽しんでいるひとには経験があるはず。相手の女のきもちとからだにこれだけ一生懸命になって愛しているんだから、きもちよくないわけがない。
ひとのからだはさまざま、ゆえに、相手のからだやきもちにあわせて縄を沿わす。数センチの「観念させない幅」が相手のきもちを引き出す。ゆるくきつく縛るのはなかなかむずかしいもので…。